夜中の相談電話

介護の現実

 ごきげんよう!きいです。

 昨日のブログで「過去には夜中の2時に、お母様の下剤のコントロールについて相談の電話をかけて来る息子様がいたりして」とお伝えしました。

 「本当に?」と思われますか?

 本当なんですよ。

 お病気が原因で、もう何年も寝たきりのお母様。高齢で認知症もあります。
同居の息子様が一人で介護を続けてきました。

 その間、利用する訪問看護と訪問介護が、何度も変更になっている方でした。

 その理由は「自分がやることを否定するから。自分が困っている時に助けにならないから」でした。
私が勤める訪問看護ステーションに訪問の依頼が来た時に、担当のケアマネさんが話して下さいました。
 そして「誰がどう言っても、息子様は聞き入れて下さらない。今回もいつまで続くか不安です」とも。
何とか力になれないか、と依頼を受けることになりましたが…。


 とにかくこの息子様。お母様の排便についての固執がスゴイ。
 「〇〇という下剤を半錠飲ませたら、いつもは〇時間後にたっぷり出る筈なのに、今日は少ない。」
 「〇〇で少ない時には、△△という下剤を△滴飲ませると、△時間後にはもっと出る筈なのに…」
 訪問時にもそんな話ばかり。
とにかく、毎日自分が満足する量の便が出ないと、薬で出そうとするのです。

 人間は機械じゃないので、決められた時間に決められた量の便を必ず出せる訳がないのです。
お母様があまりに気の毒。

 だけど「毎日でなくても…」なんてことを言おうものなら…。ねえ…。

 看護師としては、「息子様が頑張っていらっしゃるから、お通じが良いんですね~。」
(少し便が少なめでも)「しっかり出てましたよ~。」と報告をしたりして。
訪問看護が入らない日は、「便の状況がどうだったら、下剤はどうする」って対応も打ち合わせしました(息子様が不安になり、相談電話をしなくて済むように…という名目で)。

 相談の電話はもちろん、息子様が気になったタイミングで電話がかかって来ます。
それが夜中の何時であろうと。

普通は緊急ではない報告や相談は、日中にすべきこと。

看護師だって夜は眠りたい。私の勤めるステーションは、緊急待機の翌日に必ず休めるとは決まっていないのです。

出動すればその時間分、代休がもらえます。

だけど、電話相談は何時に起こされても。何回相談があっても。訪問看護の利益にはならないのです。

私達も電話相談の場合には代休はいただけません。


だけど、それは私達の事情。

息子様を咎めてはいけない。だけど、マナーとしても夜中の不要な電話は控えて欲しい。

「息子さん、夜ちゃんと眠れていますか?お身体には気を付けて下さい。夜はしっかり眠って下さいね」なんて言いながら、息子様へ「眠れ眠れ」作戦を展開!(笑)

 それなのに「大丈夫ですよ、昼間休める時に休んでいますから」って。

 違うの!

夜に息子様に眠って欲しいの!

そして便の相談電話を夜中にかけてこないで欲しいの!

それを息子様へ伝えられない歯痒さったら!

 スタッフの中には「息子様専用ダイヤルが欲しいですよね。自動音声で『ハイベンガショウリョウダッタラ、〇〇を1ジョウにシマショウ』とか。そんなのないですかね!」と言い出す人まで(笑)
 それに賛同したスタッフは「排便が少量だったら数字の1を。そこそこ出ていたら、数字の2を。いつもより多めの時には3を。ピーの時には4を。便以外の相談は5を。」というのはどうでしょう?…なんて。

それがスタッフにおおいにウケました!(笑)

本当にそんな回線があればいいなって、その当時には思ったものでした。

それだけ、スタッフには「息子様からの便の相談電話は勘弁してほしい。だけど、それ以外(発熱など)の相談電話があるかもしれないから、対応しない訳にはいかない」と思われていました。

だけど今後は。
定年を迎えた、きい達お姉さん看護師による電話相談へ回して頂ければOK!
そんな日も近いはず(?)です!

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