夜の電話

介護の現実

 昨夜、23:15。
私のスマホが鳴り、ギョッとしました。

 それは娘からの電話で、ただ単に「電車が運転見合わせになっているから、途中の駅まで迎えに来て」という内容でした。
 仕事用のスマホが鳴るのは夜中でも慣れっこです。
 だけど、何の心の準備も無く急に自分のスマホの呼び出し音が鳴るのは…。


 絶対にありえない話ではありますが、今でも兄が入院していた病院からの呼び出しのような錯覚に陥ってしまいます。
 心臓をぎゅっと掴まれたような気がしました。
 もう何か月も経っているのに。


 娘には「もう寝る気満々だったんだけどねぇ。仕方がないなぁ。迎えに行くよ」なんて言っちゃって。
平気なふりをしてみました。

 今は、「今年は年賀状を失礼します」という喪中欠礼を出すため、年賀状ソフトで自己作成しています。
 専用のインクジェットのはがきは、兄の部屋から出てきた書き損じや余りの年賀状を、郵便局で交換して頂きました。


 そして発見した、兄の知人からの年賀状。
どのようなご関係かもわからぬままではありますが、兄を励ますメッセージが手書きで書かれていた方数人へ送らせて頂くつもりです。


 「年賀状が届かなければ(自分が亡くなったことが)分かるだろうから、知らせなくていい」と兄は言っていましたが。
 だって、見つけちゃったんだもん。

 怒られちゃうかな。

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